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『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』(第2版翻訳)

ダニエルズのランニング・フォーミュラ

ダニエルズのランニング・フォーミュラ

 

『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』読了。ランニングのトレーニングに関する本は数十冊読んできたが、ここまで理論的に詳しく解説された本は初めてだ。

著者はアメリカの中長距離コーチのジャック・ダニエルズ。オリンピックのメダリスト(近代5種競技)でありながら、運動生理学の博士号も持っており、理論と実践を兼ね備えているという印象。

運動生理学的な理論をベースに、練習メニューとペースの決定方法、および初心者から上級者まで、800mからマラソンまでの練習プログラムの作り方が解説されている。その他にも、シューズの選び方やレースに対する心の持ち方など様々な内容が取り上げられている。レースタイムに基づくトレーニングペースの設定と、4つのフェーズ(段階)に分けたトレーニングプログラムが特徴的だ。4つのフェーズは、大まかに言うと、重要なレースに向けて、ジョグ→レペティション→インターバル→ペース走と重視するメニューを数週間ごとに変えていくというものである。

ペースの設定の仕方に関しては非常に参考になった。自分の3000mのベスト記録10:47に基づくと、ジョグが1km5:00程度、ペース走が1km3:59、インターバルが1km3:41、レペティション1km3:26というペースが推奨されている。これによると、今までの練習は、ジョグのペースが遅すぎたし、レペティション(200m,400mなどの練習)のペースは速すぎたようだ。メニューの作り方も含めて、今後のトレーニングに大いに役立てていきたい。

ちなみに、原著第二版は2004年3月の発行で、今回読んだ邦訳は2012年2月の発行だが、原著第三版が2013年12月31日発売される。第三版は原著で買って読もうかな。