『パーフェクトマイル』
パーフェクトマイルというノンフィクションを読んだ。1954年に世界で初めて1マイル(1609m)を4分以内で走ったロジャー・バニスターと、そのライバルの物語である。
本書を読むと、1950年台は陸上競技がプロスポーツとなる以前の時代であり、一般の大学生が学業とトレーニングを両立させながら、世界記録に挑んでいたことが分かる。ロジャー・バニスターは、オックスフォード大学の医学生として、病院での研修を行いながら、夜遅くにトレーニングを行っていたそうだ。1人あるいは数人の仲間やコーチと共に、インターバルトレーニングなどを行っていたらしい。
ロジャー・バニスターは1954年に1マイル3分59秒4の記録を達成してまもなく、医師の国家試験に合格し、神経学者として多大な業績を残している。アマチュアのアスリートとして、限られた時間の中で、偉大な記録を達成したロジャー・バニスターのエピソードは、市民ランナーとして勇気づけられる。名著だった。
ちなみに、ロジャー・バニスターが初めて1マイル4分を切ったレースの動画がYoutubeにあった。